浅草電子楽器製作所

 昨日は「浅草電子楽器製作所」、略して「ASADEN」のお店のオープニングに行ってきた。オンド・マルトノの製作家が自力で作ったバー兼ショールームで、大阪の電氣蕎麦と並ぶ電子楽器スポットとして今後の展開に期待せざるを得ない、非常にいい感じのお店でした。

 オンド・マルトノというのは、テルミンを発展させた初期の電子楽器で、クロマチックスケールの演奏とポルタメント奏法が共存した面白い楽器なわけです。押圧を受け付けるトゥーシュというボタンで音量を操作しながら、鍵盤を押し下げるか、リボンを横に動かすことで音程を操作。鍵盤を揺らせば音程も変化し、リボン演奏時には鍵盤の位置が目安になるので音程を取りやすい。

 などと知った風なことを書いていても、実は現物を見たことはない。演奏法についてもASADENが出しているiPadアプリ「Petites Ondes」でしか知らないわけです。

 故に本物への期待は高まっていたのだが、残念ながらまだ楽器は稼働状態にはなかった。しかし、一階のバーのバーのカウンターはオンド・マルトノのキーボード、そしてお店の壁や天井にはスピーカーが埋め込まれ(何故か隣家の壁面に向けて取り付けられたユニットもあったり)、お店全体がオンド・マルトノのような構造になっていた。とりあえずiPadアプリの音源で演奏してもらったが、これで本物が鳴ると感動モノじゃないだろうか。

 二階はショールームになる予定だそうで、オンド・マルトノ用のあの特徴的な形のパルムスピーカーや、まだ製作中の楽器が置いてあった。ただし、小さな螺旋階段を昇り降りするのが大変なので、酔っ払う前に上がったほうがいいかも。一階にはミニチュアのパルムもあって、ちゃんと弦とボディーの共鳴でリバーブがかかって聴こえるのがすごい。

 カウンターに3人がギリギリ。詰め込んでも7、8人くらいの広さ。にも関わらず、近所のお店のママみたいな人から、いかもにあなた電子楽器界隈の人ですよねえ、みたいな人たちが入れ代わり立ち代わりやって来ては、それぞれ初対面であるにも関わらず、常連客のように馴染んでいたのが面白かった。

 メニューはワインとエスプレッソと鹿肉のソーセージのみ。ソーセージは500円で3本出てきて安いし美味しいのでオススメです。

 ところで、前からパルムスピーカーは何かの宇宙人に似ていると思っていたら、「後ろにパルムスピーカー背負ったうえに、手つきがかなり熟練したテルミン奏者っぽいとこが気になってしかたなかった」と、それがフラットウッズ・モンスターである事をクラフトワイフ2号さんから教えて頂きました。

浅草電子楽器製作所 http://asaden.net/